泣きながら、中島みゆき

2008年4月14日 (月)

永久欠番

君でなければ駄目なんだと、
君の代わりなんてどこにもいないんだと、

そう言ってくれる人を求めて、長く歩いてきたような気がする。


わたしはわたしでいいんだけど、いまさら悔やまないけど、
華やかで、眩しくて、柔らかくて、美しいものたちに
皆が惹かれていってしまうから、
いつも誰かの後ろ姿を見送っている。
わたしでもなくてもいいことは、いくつでもある。


もう、いいじゃないか。
置き換えられたままなら、
咲いてることさえ当たり前なら、
わたしがここにいなくても、誰も泣きはしないでしょう。


そうしてたったひとりのために、涙流す人を探して
誰にも知られず自分の中で、何度も死んで生まれ変わる。
覚えててくれるだろうか。
振り返ってくれるだろうか。



 「100億の人々が 忘れても 見捨てても

  宇宙(そら)の掌の中 人は永久欠番」



歌でしか言えない

2008年3月 4日 (火)

泣きたい夜に

生きていてもいいですか

うつ状態がひどい時に、音楽はいらない。
何を聴いても、何かを思い出して、しんどくなるから。
でも例外で、サティの「君がほしい」と「ジムノペディ」、
そして中島みゆきはずっと聴いていた。

おっきいヘッドホンを耳に当て、「生きていてもいいですか」を聴く。
ファン歴の長い人が「これは名盤だ」と言ってた。
タイトルも収録曲も思わず「うっっ」と唸ってしまうけど、
これを暗い、の一言で蹴飛ばすのは、とてももったいない。


世界が明るいものだと、はじめに錯覚したのは誰だろう。
人間が希望の塊だと決まったのは、いつからだろう。

恨むことや泣くことから、目をそらして生きていく。
それもありかもしれない。
でも、負の感情が自分の中に根付いていると素直に認め
一度でいいからそいつときっちり向かい合わないと、どこにもいけない気がする。

「うらみ・ます」は、人間には当たり前の感情。
自分を弄んだ男を恨むなんて、女には日常茶飯事やないか。
「エレーン」を死んだ・悲惨だ、と騒ぐだけでは何もわからない。
逃げてるだけじゃ、何も変わりはしないのと同じ。
そして「蕎麦屋」に横たわる、ひとすじの救い。
ハイかローかのどちらかしか選べない社会に、この何気なさは呼吸と同じぐらい優しい。
自分がしんどい時期にこのアルバムと出会えたことを、とても幸運に思う。


そういえば、2曲目に「泣きたい夜に」というのが入ってる。
これは以前、私が演劇にちょこっと関わってた頃、
お芝居のエンディングで使った懐かしい曲。
戯曲の名前は忘れてしまったけど、歌だけは覚えていた。
(みゆきさんが歌ってるのは知らなかった)
それが今になってめぐり合うとは、何かの縁なんやろか。


泣きたい夜に一人でいるとなおさらに泣けてくる
泣きたい夜に一人はいけない誰かのそばにおいで
一人で泣くとなんだか自分だけいけなく見えすぎる
冗談じゃないわ世の中誰も皆同じくらい悪い

まるで暗い流れを渡るひな魚のように
泣きたい夜に一人はいけない あたしのそばにおいで


(詞:中島みゆき)


自分の問題だから、自分で何とかしようともがいてしまうけど、
泣きたい時は、素直に誰かにもたれかかるのが、一番。かな。

2007年10月20日 (土)

中島みゆきコンサートに行ってきました

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先日、「中島みゆきコンサートツアー2007」
(大阪・フェスティバルホール)に行って来ました。
甲子園在住・しろくま部長の熱烈なオススメで聴き始めて約2年。
昨年は「夜会」に行くも、ライブは初体験。
正直知らない曲の方が多く、美里や大西ユカリのように楽しめるかどうか不安でした。

感想。
いやー・・・・すごい。今年のベストライブに決まりです。
ファンになる人の気持ちがよくわかる。
8400円払って見る価値は十分にあります。

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★ここから先はネタバレありです。お気をつけください。
でもセットリストや衣装は「日替わり」のようで、
みゆきさん曰く「別の公演を見に行った人と話が合わない」そうです(^^;

午後6時半開演。
赤いドレスのみゆきさんが颯爽と登場。オープニングは「御機嫌如何」。
やはり実力。CDの声質とまったく一緒で、崩れてない。
不思議やなー、と思ったのは聴いたことのない曲でも
どこか聴いたことがあるような気がすること。懐かしい感じ。
今年はニューアルバムが2枚出たので、それ中心かと思いきや
昔の曲もバランスよく入ってて安心。
「誕生」「with」「命の別名」「ホームにて」「1人で生まれてきたのだから」etc.
そして噂どおり(笑)「泣き笑い率」が非常に高い!
周囲では、目の辺りをぬぐったり鼻をすする人が当たり前にいる。
その後、ホニャララ声なみゆきさんが喋りでさんざん笑わせてくれるので
(観客に書いてもらった「おたより」を紹介するコーナーも。ラジオのノリです)
そのギャップにすっかりまいってしまいました。
とにかく、観客に満足してもらおうというプロ意識がとても高い。
その中でセットもメンバーも曲順も衣装もMCもすべて、
無意識のうちによく計算されているのだと思います。

みゆきさんの歌は「暗い」とか「情念」とかよく言われる。
でもよく聴けば、人間にとってよくあること・
当たり前のことを歌ってるだけに過ぎないのだと感じる。
人はみんな、楽しいことの方が好きだ。嫌なこと(=現実)はなるべく見たくない。
私が今まで、中島みゆきを聴けなかった理由はそこにある。
彼女はその現実をありのまま受け止め、昇華させるために歌ってるのかもしれない。
言葉は厳しくても、その中に秘めた希望や慈悲は深く暖かい。
幸せな人のための歌などいらない、とばかりに。

私は普通、悲しい・苦しい・悔しい時にしか泣かない。
本や映画やドラマなんて、涙も出ない。
でもこの日歌われた「ファイト!」では、号泣した。
いろんな歌手がカバーしてすっかり有名になったので
もう本人は歌いづらいのかな・・・と思ってたけど。

 「私の敵は 私です」
 「闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう」
 「あたし 男に生まれれば よかったわ」


自分を自分で慰めるのは、ずっと滑稽やと思ってきたけど
そんな体裁、もう必要ないと気づかせてくれた名曲。


本編終了。アンコールでは一転、ライブハウスのような激しさ。
「本日、未熟者」でギターを弾きながらみゆきさん復活。
近年はロック調の曲が浸透してるだけに、違和感がない。
アレンジされた「地上の星」、ラストは「背広の下のロックンロール」。
いつ見てもきれいな姿・・・・苦労を人に見せないのも魅力かな?

本編ラストに、みゆきさんが言った言葉に震えました。
 「同じ時代に生まれてくれて、ありがとう。」

「ありがとう」は普通やけど、ここまで言える人はなかなかいない。
みゆきさんにとっては時間の捉え方さえ違うのかなー、と考えてしましました。
まあそれにしても改めて、ええライブでした。次回も絶対行こ!

<画像>ニューアルバム「I Love You,答えてくれ」の題字(現物)。
作:「三代目魚武濱田成夫」

2007年9月23日 (日)

中島みゆきコンサートツアー

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甲子園在住・しろくま部長より、かねてより希望してた
「中島みゆきコンサートツアー2007」のチケットが届いたとのおしらせ。
10/18、大阪フェスティバルホール公演。
ファンクラブ抽選で当てていただきました。わーい(^O^)

以前、「夜会」の大阪初公演に行きましたが
あれはコンサートというより、ミュージカルや演劇に近い。
なので、じっくり歌が堪能できるのは生では初めてかも。
歌はもちろん、あの(笑)しゃべりも当然楽しみです。
コンサート中は常に立ってるわけではなさそうなので、体にも優しいかな。
美里は立ってる方が多いもんなー。ユカリちゃんは場所によるけど。

でも、みゆきさんライトユーザーな私は知らない歌もたくさんあって、
とりあえず、今年出たアルバム「ララバイSINGER」
10/3に出るアルバム「I Love You, 答えてくれ」、
あとはしろくま部長オススメの過去の代表曲を聴いて
ざっとおさらいせなあかんのですわ(^^;
忙しい日々は続く。(笑)

2006年5月 7日 (日)

中島みゆき「夜会」に行ってきました

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さる4月28日、大阪城近くのシアターBRAVA!で
「中島みゆき 夜会 Vol.14『24時着 00時発』」を観て来ました。

ダーリンさんが彼女の大ファンということでお誘いが。
私はヒット曲ぐらいしか知らなかったので、
いきなり舞台なんて大丈夫かいな??とちょっと心配。
「夜会」というのは、ライブでもなく演劇でもなく
みゆきさん曰く「言葉の実験劇場」だそうです。
ぱっと見はミュージカル?と思えばそれも違うし。
とにかく先入観なしで、楽しむ事にしました。


まだ公演中のため、ネタバレするといけないのですが^^;

もし自分にもうひとつ、別の人生があったなら・・・。
みんな一度はそう考えた事があるかもしれない。
同じように思う平凡な女・アカリの不思議な旅の軌跡。

とにかくみゆきさんが若い!!
50代半ばとは思えないその美貌と体力・・・。
プロとして、自分の使命に忠実な人なんだなーと感心。。
ラストの「サーモンダンス」での美しいおみ足が、もうlovely

みゆきさんの世界観にそのまま取り込まれたような舞台。
「表現者」という例えがとてもよく似合う彼女の熱演は
今まで私が観たことのないものでした。
「楽しませる」というより「想わせる」。
中島みゆきは「暗い」、のではなく「深い」。
苦しいことを見つめながら、希望をたぐり寄せるような
歌の数々に、不思議な安心感を得ました。
ドラマチックでない、ささやかな不満にまみれた
普通の毎日がどれだけ尊いものか、考えさせられました。

これから先、体や仕事のことでちょっとしんどい日々が
来るかもな、と心配していた私でしたが、
この舞台で少し、勇気をもらってきたかな。

うーん、苦しいことを受け止められる自分になりたい。